前回に引き続き鑑賞記録です。7月は特に映画ばっかりだなぁ。Netflixのおかげで飯食うときはだいたい映画観てるんだけど、その分本を読む時間が全然なくなってしまった。ネットの記事とかは毎日何かしら読んでたりするけど溜まった本も読み進めたいな。
■映画「バウンス ko GALS」
昔見たような気がしてたけどたぶん見てない。おそらく同時代に同世代として見てたら嫌悪してたけど今見るとキラキラした青春、て感じで良かった。昔の日本映画ってなんであんなに芝居掛かった芝居するんやろ。そういうものとして見れるからいいんだけど今とは芝居の温度感ってだいぶ違うんやろうね。
■映画「裸足の季節」
これもある意味青春映画やね。ヴァージンスーサイズっぽいなって思ったけどこれはこれでよかった。閉じた世界が少しずつ広がっていくワクワクとドキドキ。俺にもあんな少女だった時代があったんかな。ないやろうな。
■映画「そこのみにて光輝く」
暗めの男女のいろいろある映画。嫌いじゃないんだけどぐっとくるところはあまりなかった。ありそうでなさそうな感じがするけど実は結構見かけるタイプの映画、なのかもしれん。
■映画「みなさん、さようなら」
同名の邦画があるみたいだけどこれは洋画の方ね。がんこなおっさんとか出る映画はたぶん好きなんだけどこれは全然ピンとこんかった。最後はなんかあるか、って思ったけど全然ダメやったわ。
■映画「夜は短し歩けよ乙女」
原作読んでないけど湯浅政明監督作品として観てみた。でもダメやったわ。興味ない人の夢の世界を見せられてる感じで最後まで興味持てんかったしノリが苦手やった。
■映画「スクリーム」
いまさら!スクリーム初見です。映像の質感とかチープっぽいホラーさは好きだったけど結局落ちがああいう胸糞悪い系な映画なんやね。胸糞系ならファニーゲームが君臨してるから勝てんよなぁ。amazonで2作目のレビューを軽く覗こうとしたらタイトルに犯人書いてるレビュアーがいて最悪な気持ちになったからもう2は見ないと思う。あほ。
■映画「ピンクリボン」
ピンク映画に関するインタビュー集みたいなやつ。よく考えたらそんなにピンク映画について知らんし淡々と進んでいってイマイチやったわ。
■映画「OCD メンタルクリニックは大騒ぎ」
気軽に見れる感じのコメディー、気軽に見て終わった。ちゃんとオチもつけてて悪くないけど特別面白いわけでもない。
■映画「アルファ碁」
これは映画として、っていうより題材に興味があったから面白かった。新しい時代にみんなで進んで行ってる感じがワクワクできて良かった。碁のルールはよく知らん。ドキュメンタリーとしての独自の工夫とかも特に感じなかった。
■映画「海よりもまだ深く」
非常に地味な作品なんだけど是枝映画のなかではこれが1番好きやな。「歩いても歩いても」もいいけど。ディテールの描写とか小さな会話のひとつひとつが良くて、なんでもない日常をしっかりと肯定的に見せてくれるいい作品。阿部寛がピタッとはまってるしね。阿部寛ってこうしてみると日本映画界ですごく稀有なポジションやな。サイトも軽いし。
■映画「あん」
樹木希林2連チャンだけど雰囲気はまた全然違う。でも年輪ぐるぐるな感じっていうか、塗り重なった層の重みみたいなのはあるよね。ただし映画としては後半の展開がパッとしなかった。主役の永瀬正敏含めキャラはいいんだけどなぁ。
■映画「軽い男じゃないのよ」
急に性別の価値観がガラッと変わっちゃう系映画(そんなジャンルあるんか)。今の時代っぽいけど可もなく不可もなくな作品。わかりやすいけど深くもない。
■映画「聲の形」
ギリギリのラインで入り込めなかった感じ。結局いい話系映画なんかぁ、って残念な気持ちになった。そして否定しにくいテーマだからこそ…はいそこまでよ、って閉ざされてる気がした。
■映画「バード・ショット」
フィリピンの不幸な話。否定はできないけど共感もできない。判断を誤った主人公が結局悪い。
■映画「おいしいコーヒーの真実」
他にも類似した作品はあるけど実は産地は苦しいんだぞ、な映画。毎日コーヒー飲んでる身としては知らんといかんことかもしれんけれど映画として想像の域を超えるような場面や展開はなかったかな。
■映画「カメラを止めるな」
一応名古屋での上映初日に観に行った。東京とかで評判良くてジワジワ広がってきてるけどシネコンとか全国展開とかはまだ、っていうタイミング。最初の映画内映画部分がちょっと長く感じたけど全体的に面白かった。他の人も指摘してたけど三谷幸喜的な感じやね。作品の性質上リピーターも多いみたいだけど、あまり内輪笑いになるのは好きじゃないからたぶんいかない。でもこういうインディーズ映画が盛り上がるのはすごく嬉しいことやね。シネマスコーレは引き続きこういうマイナー映画文化拡散の地であってほしい。
■映画「私が、生きる肌」
オープンユアアイズとかに似た観後感。スペイン映画独特の世界観なのかな。ジャンル的には好きなんだけどこれはそんなにはまらなかった。話はうまくまとまってるんだけどなぁ。
■映画「ラジオの時間」
昔見た気がするんだけど、カメ止め見てあらためて見直して見た。よくできてる映画。きれいな映画。たぶん本能的にはそういうきれいにまとまった映画は好きじゃないんだけど、三谷映画は好き。なんだかんだでマイノリティーなキャラも横柄なキャラも平等にハッピーになる、ある種の宗教物語的な展開に安心してるんかな。
■映画「テイク8」
同じくカメ止めの流れで見た同監督の過去作品。youtubeに上がってた。でも別に見なくてもよかったかな、というくらいのこじんまりした作品。芹澤興人はどの映画で見ても同じキャラな感じで素晴らしいんだけど。
■映画「リトル・ダンサー」
有名作品だけどずっと見てなかった。まぁストーリーはシンプルなんだけど(ジャケ写1枚見たら想像つく感じ)、T-REX好きだから2割り増しくらいに良い話に見えたかも。ヒップホップダンスがテーマだったら全然感じ方も違ったんだろうなぁ。
■映画「オーシャンズ11」
これも有名だけど未見だった。まぁ、安心して見れるエンタメ作って感じ。
■映画「点」
なんか短いやつがnetflixにあったから見てみた。さらっとして特に何も残らなかった。
■映画「アンビリーバブル号の財宝」
ダミアン・ハーストの作品にまつわるフェイクドキュメンタリー。っていうことを知ってみたらすごくつまらなかった。でも何も知らずにこの作品を見ようとも思えないので何かが矛盾している気がする。現代美術作品の価値を揺さぶる、っていうのは面白いテーマなんだけどね。
■映画「学校」
山田洋次はずっと山田洋次なんだなぁ。ほのぼのする。田中邦衛もずっと田中邦衛でよかった。
■映画「ミッドナイト・イン・パリ」
評判が良さそうだったから見たんだけどイマイチぴんと来んかった。パリとかが体質に合わんのかな。
■写真展「STAND HERE(稲川有紀)」
on readingでやってた写真展。スペースの都合もあるのかもしれんけど作品点数が少ないとそれらがすごく象徴的な見え方をするから、そこが作者側にも鑑賞者側にとっても難しいところだと思う。トークとか聞けばまた別の感じ方するのかな。展示だけだとちょっと物足りなかった。もやっとする作風は好き。
■エッセイ「失点イン・ザ・パーク(ECD)」
これも昔読んだ気がしてたけどたぶんそんなことなかった。客観的に見るとかかわりたくないアル中、っていうだけなんだけど、それをほっとけなくさせるのがエッセイっていう形態の力だったり著者の筆力だったりするんだろうな。まぁとりあえず植本一子氏の本読んだ後に見ると時系列もバラバラになって客観的には見れんわ。そして何より本人が最近亡くなったっていう事実は絶対に無視しては読めないし。がんばったECD。おつかれECD。
■批評雑誌「アーギュメンツ#2」
先月に引き続きちびちび読んでる批評誌。あいかわらずとっつきにくい文体だけど#1より興味を持てるテーマも増えて読み応えがあった。シェルパと道、三脚と映像の関係、バンギャ文化とか、みんなすごくいいところに着目してるなぁ。
という映画寄りな7月。飯食いながら見てるせいなのか、テキトーに見てテキトーな感想しか持てなかったものが多いのは残念。完全に自分が悪い。せっかく見るならちゃんと向き合わんともったいないなぁ。最後に最近見つけたシンガーソングライターを2選。どちらも初々しさといろんな可能性があって今後が楽しみ。ライブ見たい。